決算・法人税の納税スケジュール
事業年度のスタートから決算、申告まで納税スケジュールをまとめてみました。
会社に関わる税金の手続きは実に様々なものがあります。
事業年度の開始
役員給与の設定を行う必要があります。
役員給与の金額の設定、変更は事業年度スタート後3ヶ月以内に行い、「定期同額」でなくてはなりません。
※役員給与の設定(変更)
役員給与は会社と役員との委任契約で最初に年度の月給を決める手続きが必要となります。
つまり、原則として利益に連動して毎月変動するものではありません。
毎月決められた日にちに同額支給することを「定期同額」といいます。
毎月の給与などに対する源泉所得税の天引きと納税
給与や個人への一定の報酬に対しては源泉所得税の天引きが必要です。
天引き分は「預り金」として管理して税務署に納税をします。
納期の特例申請をしてある場合は毎年7/10と1/20が納期限となり、それ以外は支給月の翌月10日までに毎月納税必要があります。
源泉所得税の納期の特例は提出月の翌々月の納付分から適用が始まります。
また、税理士等報酬を除き、報酬にかかる源泉所得税は納期特例の対象となりません。
※源泉所得税の対象と天引き
個人の給与や一定の報酬などが対象となります。
税額(税率)は事細かに決まっていますが、月給の場合は以下に税額表があります。
平成21年4月以降の源泉徴収税額表(国税庁)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/zeigakuhyo2008/01.htm
社会保険料、雇用保険料、住民税の特別徴収分の天引きと納付
給与支給に際して預かった社会保険料は会社の負担分(1/2)とともに翌月に毎月納付します。
会社の負担分は「法定福利費」として経費になります。
また、労働・雇用保険料は年一回の概算申告時に納付し、前年度の精算をします。
従業員負担分の雇用保険料は毎月の給与から天引きして立替金の取崩を行います。
一部の会社の負担分は「法定福利費」になります。
各人の住民税の特別徴収手続きを行った場合は、給与から住民税額を預かり、翌月に毎月市区町村に納付します。
住民税を給与から天引きするのが「特別徴収」で、自分で払うのが「普通徴収」です。
「特別徴収」をする場合は、事前に切り替え申請が必要です。
法人税、消費税などの中間申告分の納税
確定申告で一定の金額以上納税額が発生すると、翌事業年度から中間申告(予定申告)による納税があります。
この中間申告分はいわば確定申告分の前払いですので、確定申告ではその分差し引かれるシステムになっています。
既に記載のある納税をすれば、申告書の提出はされたものとみなされますので、申告書の提出は省略できます。
記載金額によらず、実績に基づき計算する概算申告を行うことも可能です。
その場合は納税とともに、申告書の提出も必要です。
年末調整
年間給与にかかる年末調整を、原則12月に行います。
過不足調整は12月または1月の給与支給時などに行い、翌月の納付額をまとめます。
この作業のためには、12月までに各受給者から社会保険料などの支払申告書を会社に提出してもらう必要があります。
また、1月以降に源泉徴収するために扶養控除等申告書も提出してもらいます。
給与支払報告書、各種支払報告書の提出
年末調整により各個人の源泉徴収票を作成するとともに、各市区町村用に給与支払報告書を作成し、提出します。
これにより、各個人の住民税額が決定され、5月頃には通知が来ます。
受給者が毎年「普通徴収」を行っている場合は、市などから住民税の申告書が届きます。
これに源泉徴収票を添付して提出しても同様の手続きとなります。
源泉徴収票とともに、報酬などの支払調書を作成し、1月末までに法定調書合計表とともに税務署に提出します。
固定資産税の償却資産の申告
1月末までに償却資産の申告の手続きを行います。
車両や不動産(土地、建物)を除く、一定の固定資産が対象となります。
申告により、一定以上の場合は、後日、この分の固定資産税の納付通知が来ます 。
役員の個人所得税の確定申告
役員の給与が年間2,000万円を超えていたり、他に収入がある場合は個人の所得税の確定申告が必要になります。
3/15までに行う必要があります。
この確定申告により、個人の住民税も自動的に決定されていきます。
決算
決算の確定とともに、来期に向けた役員給与の改定なども行っていきます。
決算ができたら、株主総会等の承認が必要ですので、必ずその議事録を作成しておきましょう。
この決算期の総会は定時各主総会ですが、役員給与の改定も通常はこの定時総会時です。
役員給与の改定は、税法上、事業年度スタートから3ヶ月以内となっています。
申告の提出期限が2ヶ月以内の場合(これが通常)、このときに改定の承認を行います。
法人税(市県民税、事業税)、消費税の確定申告
期末から2ヶ月以内に申告と納税を行う必要があります。
申告期限の厳守は絶対です。
1日でも期日が遅れますと、期限後申告となります。
加算税や延滞税などを覚悟しなくてはなりません。
また、2期連続して、期限内の申告が行われないと、青色申告の取り消し通知が来ます。
その場合、2期分から取り消され、青色の特典、特に繰越し欠損控除などが認められなくなります。
青色の繰越欠損控除は7年間の繰り越しが認められる、大変大きな、有利な制度です。
これが認められないと納税額に大きな違いが出てきますので、十分ご注意ください。

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