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法人税申告書(法人税確定申告書の作成)

 

法人税申告書における課税所得は、確定決算額を加算・減算して算定します。その流れは次のようになります。

決算の確定(B/S、P/L、株主資本等変動計算書) ⇒   法人税申告書



法人税申告書は別表四で当期の決算利益を元に課税所得を算定し、別表一で税額計算を行うようになっています。また、別表五(一)、(二)では留保内容、税金関係を記録します。
その他申告で必要な別表は数多くあり、専門の知識がないと作成は不可能と思われます。
また、申告書に添付する書類は別表書類のほか、B/S、P/L等決算報告書類、科目明細書、事業概況書も必要になります。
法人税申告書は確定決算額を元に作成しますが、決算段階で申告を考慮した経理処理をしないと損金算入ができない場合が少なくありません。会計自体は会計独自の計上方法があり、税務申告とは処理目的が違う内容となる訳ですが、非上場の会社である限りは税務に合わせた決算を行うのが一般的と言えます。

常日頃から税務の検討を加えながら経理処理を行っていくことが誤りのない処理につながります。
日々の経理も税理士のチェックが必要な理由はそこにあります。
画像2

 

参考に、法人税申告書を作成するに当たってのポイントを挙げてみましょう。

 

 1 期中仕訳の総チェックと決算調整
 2 税務申告書作成時の税務調整
   

 

以下に具体的チェック項目を挙げてみました。


   期中仕訳と決算調整のチェック一覧 

  • 2期目以降の場合、前期のB/S科目の残高を正しく引き継いでいますか。
  • 売上、売掛金、売掛入金は個別の取引ごとにもれなく処理されていますか。仕入と買掛金なども同様です。補助科目で取引先ごとに処理漏れがないかチェックしましょう。
  • 特に期末の売掛金や買掛金は正しく計上されていますか。計上時期は通常、引渡し時期に計上すべきで、必ずしも請求書の日付とは限りません。締め後の取引を納品書などでチェックし、漏れなく計上しましょう。
  • 毎月の給与にかかる源泉所得税は預り金、社会保険料の本人負担分も預り金、雇用保険料の本人負担分は立替金減算であり、期末残高が正しく合っていますか。
  • 会社口座からの社長引き落とし分は、社長への貸付金ですか。借入金の返済ですか。貸付金には利息を計上しましょう。
  • 現金勘定や小口現金勘定は正しいですか。現金残高にマイナスはあり得ませんので、入力漏れがないかチェックしましょう。
  • 普通預金の期末残高は正しいですか。残高証明書の金額と合っていますか。
  • 未払費用、前払費用や未払金、前払金などは正しく計上していますか。短期前払い費用の損金特例は税務上一定の条件がありますので、該当するものなのか再確認しましょう。
  • 仮払金などの仮勘定は、内容を明確にした科目に振替えてられるものかチェックしましょう。
  • 消耗品費、備品費などで、減価償却資産に該当するものは資産に振替えていますか。青色の少額減価償却資産の特例が使えるか検討しましょう。
  • 開業費、権利金、信用保証料などは繰延資産で処理していますか。償却額は正しいか確認しましょう。
  • 役員給与は「定期同額」で処理されていますか。源泉所得税は正しい処理になっていますか。
  • みなし役員(たとえば配偶者)の給与は役員給与として処理していますか。
  • 事業税の処理、特に確定申告分は翌期処理となっていますか。
  • 租税公課の中で損金にならない法人税や延滞税がないか、確認しましたか。法人税申告で減算処理に使います。
  • 消費税は経理処理に応じて正しく処理されていますか。
  • 減価償却、繰延償却は正しく償却していますか。
  • 少額償却資産、一括償却資産は正しく処理していますか。
  • 貸倒引当金は正しく計上していますか。
  • 未払法人税等は正しく計上されていますか。赤字でも法人住民税の均等割りがかかります。


   税務調整の主なチェック項目


  • 未払法人税等は損金不算入となります。事業税は損金算入です。
  • 「交際費」の範囲は広く、これに該当するものは一定額の損金不算入があります。
  • 減価償却費や繰延償却費には一定の償却限度額があります。償却限度超過額は損金不算入です。償却限度額の範囲内であれば税務上は問題がなくなりますので償却費がゼロの場合もあります。
  • 売上の計上漏れが決算後に判明されれば、ここで加算します。
  • 租税公課のうち、延滞税などは損金不算入となります。
  • 受取配当の内、一定分は益金不算入があります。
  • 「寄付金」の範囲は広く、これに該当するものは一定額の損金不算入があります。
  • 「特定支配同族会社」に該当する場合(一定の除外条件があります。)、役員給与の一部が損金不算入となります。
  • 役員賞与は全額損金不算入です。

 

その他、税務特有の規定に基づく計算が多数あります。これらは、会計が認めても税務が認めていないケース、またはその逆のケースがあるために行う処理なのです。


 

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