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自力で「源泉所得税の納期の特例」を申請する方法

2015/09/25

源泉徴収した所得税(および復興特別所得税)は、原則として給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めることになっています。ただし、給与の支給人員が9人以下の会社や事業主には、毎月ではなく半年分をまとめて納付できる特例があります。
今回は、この「源泉所得税の納期の特例」を申請する方法について解説します。

<目次>

すべての源泉所得税が対象ではない

源泉所得税の納期の特例は、起業直後から多くの企業で利用されているものです。しかし、源泉所得税のすべてが対象ではなく、その範囲が制限されていることはあまり知られていません。対象となるもの、ならないものについて、まずは確認しておきましょう。

■対象となるもの

  • 給与や退職金から源泉徴収を行った所得税
  • 弁護士、公認会計士、司法書士などに支払う報酬・料金から徴収した所得税

これ以外の源泉所得税(たとえば外注費・原稿料・講演料など)に対する源泉所得税は特例の対象ではないため、所得が発生した翌月の10日までに納付する必要があります。

特例を申請できる会社・事業主とは

納期の特例を受けることができるのは、給与を支払う人員が「常時9人以下」の場合と定められています。たとえば、事業の代表者本人も給与を受け取っている場合は、人数に含めて申請しても問題ありません。パートやアルバイトを雇わず1人だけで事業を営んでいる場合でも、事業主である自分に給与を支払っている場合は申請できます。
ただし、事業主1人の会社であっても、「自分に対する給与」という形をとっていない場合には、そもそも源泉徴収者に該当しないので申請できません。

申請書の書き方と提出方法

特例を受けるには、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出する必要があります。申請書は税務署で入手できるほか、国税庁ホームページからもダウンロードできます(申請書はA4サイズ1枚)。そのなかに、給与を支払う人数や給与の金額などを記入してください。申請書は納税地を管轄する税務署宛てに持参するか、送付で提出します。手数料などは不要です。

納期の特例の申請期限と納付期限

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」の提出期限は、特に定められていません。特例を受けたいと思ったタイミングで、随時提出することができます。
ただし、申請したその月に支払う給与からすぐに適用されるのでなく、通常は、提出した翌月に支払う給与から適用されることに注意しましょう。

たとえば、10月1日に申請書を提出しても、11月10日までに納付する分には適用されません。11月の給与から特例が適用され、翌年1月20日に2カ月分をまとめて納付することになります。申請書を提出したら、いつから納期の特例が適用されるのかを確認しておきましょう。

■納付期限

  • 1月~6月に発生した源泉所得税 →7月10日までに納付
  • 7月~12月に発生した源泉所得税 →翌年1月20日までに納付

納付書の書き方

源泉所得税の納期の特例を利用した際の納付書の書き方は、以下のようになります。

1)支払い年月日

7月10日が納付期限の納付書の場合、「1月1日~6月30日」と記入します。
1月20日が納付期限の納付書の場合、「7月1日~12月31日」と記入します。

2)人員

役員・社員・アルバイト・パートほか、給料を支払ったすべての人員の、延べ人数を記入します。常時7人に給与を支払っている場合は、7人×6カ月となり「42」と記入します。

3)支給額

支払った給料などの所得税、社会保険料などが控除される前の総額を6カ月分記入します。税理士などに支払った報酬も6カ月分の合計を記入します。

4)税額

預かった源泉税の総額を6カ月分記入します。

源泉所得税の未払いにはペナルティがある

源泉徴収は義務であるため、それを怠ると「不納付加算税」を支払わなければなりません。また、納付が遅れた期間に応じて「延滞税」というペナルティも課せられます。実際には税務署から不納付加算税と延滞税が計算された通知書が来るので、その金額を確認したうえで納税することになります。

前述したように、納期の特例となる対象は限定されていますが、勘違いをしてしまい、ペナルティの対象になるケースが少なくありません。自ら間違いに気付いて納付する場合は納付漏れ税額の5%で済みますが、税務調査で指摘されて納付する場合は納付漏れの10%を納税することになるため注意しましょう。

まとめ

源泉所得税の納期の特例は、申請書を提出することによって利用できます。しかし、「源泉所得税のすべてが対象だ」と勘違いしていると、延滞税がかかってしまうため、正しい理解が必要です。
ここで紹介した以外にも、源泉所得税には細かい注意点が多くあるため、わからないことや不安がある場合は税理士などに相談してください。

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